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音楽するならイタリア語

音楽の授業で最初に習うドレミファソラシド、これがイタリア語だということを知っていましたか?それぞれに意味があるのかと思いきや、実はバプテスマのヨハネ賛歌(Sancte Johanne)が元になっているようです。この曲は1文節事にドレミ…という様に音階が上がっていくことから、歌詞の頭の文字をDo Re Mi Fa…と音階に記号としてつけられたそうです。最初の音のドは、なぜか始まりの文字がUtなんですが、発音しにくいからかDoになったと言います。さすがはイタリア、カトリックの国らしいですね。 ドレミもそうですが、他の全ての音楽用語がイタリア語だということに気づいていましたか? 音楽の教科書に出てくるクレッシェンド、デ・クレッシェンドも、元はcrescere(=大きくなる)という動詞のジェルンディオという形なのです。英語でいうと進行形でしょうか。ピアノ、ピアニッシモは小さく、もっと小さくを意味しますし、フォルテ、フォルテッシモは大きく、もっと大きくを意味します。 なぜ音楽用語はみなイタリア語なのでしょう。クラシック音楽の楽章のテンポの記載も全てイタリア語です。クラシック音楽も元を辿ればバロック音楽ですから、どうしてもイタリア語表記になるのでしょう。ベートーヴェンやモーツァルトもイタリア語表記の楽譜で勉強したのではないでしょうか。一説では宮廷音楽家のパトロンがイタリア人だったから、などいろいろあります。ただ、今となっては国境を越えて演奏活動をするオーケストラが殆どですので、一種の共通語としてイタリア語をそのまま使っているのではないでしょうか。 イタリア・オペラを学ぶ人はイタリア語は必須だと言います。ヴェルディやプッチーニなどの大作曲家を輩出しているイタリアオペラ界は、今でも多くの人を魅了し続けていますし、オペラを知らない人でもアリアの一つくらいは聞いて知っているはずです。勿論イタリアは音楽だけではなく、絵画・彫刻などの美術も素晴らしく、芸術の国というイメージがあります。 イタリア王国が成立したのが今からだいたい150年ほど前、1861年のことで、今のような共和制になったのは、1946年ですから、つい最近のことなのです。メンデルスゾーンの交響曲に「イタリア」というタイトルがついているものがありますが、イタリアという国家が誕生する前に活躍した古典派のメンデルスゾーンが、どうしてイタリアという国名をタイトルに使うことが出来たのでしょうか。これを不思議に思ったことはありませんか。イタリアというのは古来よりあのブーツの形をした半島の名前だったようです。国の名前ではなく、地域の名前だったのです。ご存知の通り、イタリアという国は昔から都市国家の集合体ですから、未だに北から南までイタリア人だという一体感はあまりないと言います。特に北イタリアと南イタリアは反発しあっているようで、実際に行ってみると、民族が違うのがよく解ります。北・中央・南イタリアでは、イタリア語の発音もかなり違うので、大抵のイタリア語の学校で行われる聞き取りのレッスンの時には、いろいろな地域の発音が聞けるように工夫してています。一番聞き取りが難しいと感じるのは、フィレンツェやピサなど、中部イタリアの人たちの発音だという日本人が多いようです。もともとイタリア語は芸術の都フィレンツェなど、トスカーナが発祥と言われていますが、イタリア人の間ではフィレンツェ地方のイタリア語は女性的だといわれているようです。私達日本人にとって一番ヒアリングが楽なのは南イタリアの発音ではないでしょうか。巻き舌のR音はLとの違いがわかりやすいのです。 ところで、イタリア王国の最初の首都がトリノだということはご存知でしょうか。たった4年間という短い期間ではありますが、確かなのです。トリノ市は町の中心部に王宮があり、王宮前の広場は市民の憩いの場になっていて、休日の午後などはお茶や御菓子を持参してやってくる家族連れも見られます。一見平和そのものの王宮前広場にいると、かつて常軌を逸した異端裁判で夥しい血が流されたことを思うと、不思議でなりません。 トリノはピエモンテ州の州都ですが、この地方独特の訛りは日本で言うと東北地方の訛りのようなものなのかも知れません。語尾にNeをつけることが多いのですが、、このNeは日本語の「ね」と同じ使い方なのです。「これ君のだよね?」 とか、「今日は楽しかったね」の「ね」です。どうやらピアモンテ以外の地域ではこうした訛りは馬鹿にされる傾向にあるというのが現実なのです。イタリアの学習は行きたいエリアによって先生を選んだ方が良いかも知れません。

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